30
本日、えいくらななちゃんと共にバースデーを迎えた俺ハッピーバースデー。他はダーウィンとか元カントリー娘。のみうなとかクリスティーナ・リッチとか。
さてとうとう30代突入なんですが、いろいろな身体的な衰えと保守的になりつつある思考のおかげでここ何年かで結構老けこんだ感があって、逆に今は実感が湧かない。いつもどおりおっさんなだけです。
ただ、20代にはなかった毛色の充実感が得られそうな予感があります。これからは自分だけのためではなく、他人のためにも生きていく人生。少し息苦しいかもしれないけれど、分かちあう喜びやかけがえのない瞬間がたくさん待っていそう。
雪灯り
今日は月曜から滋賀へ日帰り出張で、昼過ぎくらいから雪が降ってきて帰れるかなぁ、関ヶ原のあたりで新幹線止まらないかなぁと心配していたけど、東京に帰ってきてもがんがん雪が降ってました。
なんだかすごく久しぶりに、東京に雪が降った気がする。
僕の記憶にすごい残っている雪の日があって、それは17年前の今日。受験で第一志望の中学を受ける日、朝起きたら雪がたくさん積もっていて、勝手口の戸が開かなかった。雪で滑らないように母親と駅まで向かい、止まっている電車を途中の駅で何時間も待って、ずいぶん遅刻して試験を受けたっけなぁ。そんな状況のせいか、かえって落ち着いて受けることができて、良い結果を残すことができたのでした。
今日はあの日を思い出した。
17年後の今夜の雪景色は、いつも暗い道がこんなに明るい。雪は明るい。
コルテオ−シルク・ドゥ・ソレイユ
イタリア語で「行列」を意味するこのショーは、ひとりのクラウンを中心に繰り広げられる祝祭のパレード。それは楽しく陽気でありながらも、どこか儚く哀愁漂う世界。激しく情熱的な空気に包まれたかと思うと、次の瞬間静寂が訪れる。
人生の喜びと悲しみ、躍動と静寂、大きしものと小さきもの、ダイナミックさと繊細さ、様々な対比の中に垣間見られる色とりどりの世界。愛すべきものたちに囲まれたクラウンを中心に繰り広げられる数々のドラマが、観る人の心に語りかける。 「人生は結構素敵だ」
シルク・ドゥ・ソレイユはただのサーカスにあらず。「演劇」を作る全ての要素を極限まで磨き上げたらこういう形になるんじゃないかしら。しかも両立しづらいアートとエンターテイメントを見事に共存させている。サーカスなのでパッと見は物凄くエンターテイメントなんだけど、アートディレクションが細部にまで行き届き、唯一無二の確固とした世界観を築いていて芸術性はかなり高いのね。
僕は大学でフィジカルシアターを卒業研究にしていたんですけど、フィジカルを極限まで鍛え上げると、限界突破した人間の肉体そのものがアートでありエンターテイメントであり、シアターたり得ると思います。そういう舞台でした。
世界観も、時に美しく、時に華やかで、それでいてノスタルジックな空気。きっとその芸術性に驚き、想像を超えたパフォーマンスに息をのみ、その世界にどこか切なく胸を締めつけられることでしょう。東京公演は終わってしまったけど、まだ福岡・仙台公演もあるし、新しい作品があなたの住む街の近くへ寄った時はぜひ。