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レベッカ・ホルン展 −静かな叛乱 鴉と鯨の対話

日曜日は東京都現代美術館で開催していたレベッカ・ホルン展を見に行ってきました。日々の仕事の先が見えず疲弊しているせいか、圧倒的に違う世界に連れて行ってくれるアートに触れたいということで、こういう場合はコンテンポラリーが最適ですよね。

作品は機械仕掛けが多く、簡単に言うと明和電機の機械仕掛けの作品を暗くしたような感じです。カラスの羽根や卵などといった柔らかなモチーフと、鉛筆・ナイフ・拳銃など鋭利なモチーフを使い、自分と他者のコミュニケーションの境界をある種の危うさの中で探っているような印象。他に映像作品もあったけれど、1つ1つがかなり長いので割愛して断片的に鑑賞。

コンテンポラリーとしては少し古い感じを受けたと同時に、近年のコンテンポラリーアート作品に欠け気味な深みもありました(と言ってもあんまりたくさん見てきたわけではないけどね)。

基本的に僕はコンテンポラリーアートが好きなんですが、正直言ってあまり真面目に見てはいけないと思う。すごく真剣に鑑賞している学生らしき方もいらっしゃったし、作家も命や人生をかけて表現している方もおられるだろうから、こんなことを言ってはいけないかもしれん。

しかしだね、タイトルとか雰囲気に流されて、深く、さらに深く感じ取ろうとすることは危ういというか、なんか作品をものすごい曲げて取り込んでいるような気がしてならないのですのよね。作者の意図や意思を感じ取ろうとするみたいな。

アートって本当はそんなん要らないんじゃないかと思う時があります。表現しづらいけど、ごはん食べたり風呂入ったりするような体で接したらいいと思うの。それで作者のことなんて度外視して、自分勝手に解釈してしまえばいいのよ。

というわけで僕は、今回は会場で作品を見てるお客さんのほうが面白かった。機械が定期的に動くんですけど、動くのを待っているお客さんの、ついに機械が動いた時の反応が非常に興味深かった。動く前の緊張感や思惑がその作品の周りの雰囲気を支配してて、それを破る機械の仕掛け。これが本作品展のテーマをよく表している気がしました。となんとなく批評っぽくまとめてみたりしてね。


東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYO