「許して・・・」

昼間寝すぎてしまって眠れない。

最近忙しいせいか、オフの日は昼過ぎまで寝てしまって、夜眠れなくなるんです。


眠れない眠れないと考えると余計寝れなくなるのが人の常であり、そうだ、どうせこのまま眠れないんだったら無駄に寝返りするのやめてブログ更新しようじゃないかとまさにネット中毒者のような思考で立ち上がったら、鼻血が出る。そしてティッシュが見当たらず手を真っ赤に染めながら「なんじゃこりゃあ!」。オイオイ、勘弁してくれよ、ごっちんのももとかむねとか想像してないぞどうしたわけだこりゃ、ミキティのごとく鼻をかみまくったからか、冬は鼻の粘膜が弱っていかん、などと悪態をつきつつパソコンを立ち上げたので、せっかくだから前から書きたかったこと書きます。


曲の歌詞って、時々1回聴いた(読んだ)だけじゃわからないことがあります。メロディーというある意味枠に収まった言葉でも、宇宙のごとく広大な解釈が出来る。時には何回聴いても「この部分はどういう意味かわからないな」という場合もあります。それはずっと後になってからピン!と来ることもあるのだけれど、まだ来ないものもある。


単に僕が読解・理解力不足なのかもしれないですけど、そういうのをあーだこーだ考えるのも歌を聴くうえで非常に楽しい行為であります。特にハローはつんく兄さんのつんちゃん語が難解なので、その楽しみは倍増。モーニング娘。の『色っぽい じれったい』の「色っぽいビスケット」などに至っては、もはや偉い人賢い人でも教えてくれません。


で、僕がこの間ピン!と来たばっかりの1曲が後藤真希の『もしも終わりがあるのなら』。

一見何の変哲も無い歌詞ですが個人的にちょっと引っかかる部分があって、僕はその謎を解くことがずっと出来ませんでした。


その部分を挙げてみましょう。


抱きしめて

遠い日のあこがれも

当たり前のような平日も


抱きしめて

もしも終わりがあるのなら

忘れたり出来る

くらいの強さで

許して・・・


つんく作詞 後藤真希『もしも終わりがあるのなら』 より一部抜粋


ハイ。サビですね。初っ端の部分でもあります。

肝心要の部分は「許して・・・」の部分です。なぜここで「許して」なのか分からなかった。


一応この歌の世界観のようなものを説明しておくと。


友達として長い付き合いのごっちんと僕2人。

それぞれがそれぞれの恋人とうまく行かず別れてしまった。で、失恋仲間ってことで2人で話したり遊んだりして、「恋人が出来そうならば応援しあおう」なんていうルールも作ったりなんて軽い同盟感覚でいた。


それから半年くらい過ぎて、気がつけば毎日一緒の2人。恋人ごっこみたいな感覚でいたのに、あれ、何かヘン。もし恋人関係だったら自然でいい雰囲気なのに、今の関係だと何か不自然な雰囲気。


ごく自然に友達のハードルを飛び越えて、いつの間にか急接近している最近。「この人のここが好きだなぁ」と思うことも多くなった。好きかもしんない。いや、好き・・・。


みたいな感じです(笑)ま、わかりにくいし人それぞれ解釈があるわけですけども。

シングル持っていない方はこれを踏まえて、そうでない方はお手元の歌詞カードなどと照らし合わせながら見てください。


で、歌詞の中では、2人が既に付き合っているかそれとも付き合う前かという詳しい描写はないまま、前述のサビに行くわけです。もう1つのサビを追加して、再度抜粋。


抱きしめて

遠い日のあこがれも

当たり前のような平日も


抱きしめて

もしも終わりがあるのなら

忘れたり出来る

くらいの強さで

許して・・・


抱きしめて

小雨がパラつく日も

テレビで言ってるラッキーデイも


抱きしめて

素直になれるのなら

このままあなたと

ずぅっと ずぅっと

ずぅっと


つんく作詞 後藤真希『もしも終わりがあるのなら』 より一部抜粋


ここでの僕の解釈は、この物語の主人公(ごっちん)がここで幸せを実感しているということです。たぶんお互い気持ちを打ち明けて、付き合うことになったんだと思う。で、ギュッと抱き合ったりしてるのかもしれない。


ここで「許して」なんですよ。


フレーズ的にはこの「許して」は浮いて聴こえたんです、僕には。前後の流れから何が「許して」なのかわからない。でも繰り返して聴いていたある日、ピンと来ました。


これは「もしも終わりがあるのなら」と言った(あるいは思った)ことに対しての「許して」だということに!


ごく自然に友達から接近し、お互い気持ちを打ち明けて恋人になって、彼に抱きしめられた。それはあまりにも自然で特別で、この幸せの瞬間がちょっと信じられなくなって不安になっちゃったんです、ごっちんは。


で、「もしも終わりがあるのなら、忘れたり出来るくらいの強さで抱きしめて」と口走って(または思って)しまい、そんなことを言ってしまった彼に対して(あるいは思ってしまった自責の念で)「許して・・・」と謝ったわけです。


幸せの絶頂にいながら感じる不安。女の子ならではですね、この複雑な気持ちの揺れは。

つんくさん、あんたすごいよ・・・・!


謎はとべてすけた!

皆さんは普通に理解してらしたのかもしれません。でも、僕はずいぶん長い間理解できなかったです(笑)ま、歌や歌詞の解釈は人それぞれなので正解は無いんですけど、僕の結論はこういう感じでまとまりました。


この歌は僕は『ハロプロ楽曲大賞2005』で投票するくらい好きなんですね。

軽快で爽快感が強い曲調で少しテンポが速いんですが、そのテンポの中でもごっちんの歌唱に幸福感と微妙に揺れる気持ちが巧みに表現されていて、すごいいい曲なんですよ。


聴いたことない興味出てきたっていう方は、A面の『スッピンと涙。』とともに是非どうぞ。名盤ですよ!


ティッシュで鼻栓したまま、早朝にお贈り致しました。