『レインボー7』レビューその2

えー、もうその1から1ヶ月近く経っちゃってますが・・・。

モーニング娘。さんの7枚目のアルバム『レインボー7』のレビューの続きを。


1回目は「既出曲編」ということで、すでにシングルその他で曲や歌詞といった基本的なものが知れ渡っている楽曲中心にレビューしました。

こちら→『レインボー7』レビューその1


2回目となる今回は「アルバム曲編」です。アルバムで初めて明らかとなった楽曲について4曲取り上げようと思います。

それではスタート。



3.青空がいつまでも続くような未来であれ!

イントロを聴いた時は「SMAPの曲でなんかこんなんあったな」と思ってしまいましたが、タイトルまでは思い出せませんでした。気のせいです。それはさておき。


いい曲ですねー、これ!今のモーニング娘。にピッタリの「励まし系」の曲です。

かつてのモーニング娘。の励まし系の楽曲といえば、世間の荒波を元気と勇気とで粉砕して乗り越えるようなパワフルさがありました。しかし、今のモーニング娘。にはそれと違った良さがある。なんだか優しいんですよ。家族や仲間に背中をそっと押されるような。


「身近な」という視点から見れば、すごく娘。を身近に感じられる1曲。まるで「天気のいい日に友達と土手で話をして、ちょっと元気が出たなぁ」というような感覚。

個人的には、この親近感こそ今のモーニングの売りである気がするんですけど・・・完全にファン視点かな(笑)


メンバーが気取らない私服を衣装にして、元気で素直な振付で踊り、爽やかな笑顔でこの歌を歌えば。そしてそれをシングル曲としてプロモーションしていたら。

なんか僕の中で妄想から産まれた期待が膨らむんですけど、それは僕の私的な願望であります。


5.INDIGO BLUE LOVE

はい、きましたよー!僕の好きなAKIRAアレンジ!氏のアレンジは好きなの多いです、かっちょいいから。

この曲も彼のアレンジらしく、基本切ないながらも盛り上がるアレンジに仕上がっています。僕の中でAKIRA氏のアレンジというのは毎回、歌の感情の流れをリズムに乗せるのが絶妙にうまいという印象。完全に素人意見ですけど。


さて、肝心要のボーカルの方ですが。

この3人(新垣里沙田中れいな亀井絵里)いいですねー!次世代の実力派を選抜した感じ。たぶん最近この3人成長著しいを思うんですよね。僕はコンサートを見る機会があまりないのでメンバー各々全員の成長具合は把握できないのですが、娘。さんたちは全員成長著しいと思います。


その中でこの3人はコンサートに行かなくてもある程度わかるんですね。毎回リリースされるCDや、テレビのスタジオライブ。これだけでも結構わかっちゃう。それだけ成長の度合いが大きいってことを意味してると僕は勝手に思ってたりします。


3人とも非常に歌で感情表現することが上手くなってきたな、と。歌声に感情を乗せるっていうのは案外難しい。顔の表情とか無しに、声だけで表現するわけですから。CDで聴くだけなんかしてると声しか聴けないですから、最近「歌」がうまくなったな!とビシビシ感じるわけですね。


ガキさんの朴訥とした感じの歌声だからこそ出せる素直な感情表現は、この歌の切なさをグッと引き出す。れいなの心で泣き叫んでいるような少し幼い歌声は、幼かった恋愛を歌ったこの歌にピッタリ。亀ちゃんの甘い歌声は時々ハッとするほど色っぽい時がある。

3人の歌声が、この歌を作っている。


今回のアルバムではかなりお気に入りの一曲であります。


8.無色透明なままで

ゆったりとした曲調の中に和風+中国風な旋律も感じられる、チョッピリオトナな1曲(なんだそれ)。歌うのもオトナ組の4人(吉澤ひとみ小川麻琴高橋愛紺野あさ美藤本美貴)。ていうか娘。を年齢で2分割するとこの4人が年上チームなのに軽い驚きを禁じ得ません。おじさんショックでした。


低い部分と裏声を使わないといけない部分があり歌うのは大変そうですが、すごいきれいなボーカルに仕上がってますね。

僕の中でMVPは藤本さん(←やっぱりね)彼女の声、すごい好きだわ。ディナーショーの影響?うるせー、関係ねえよ!!(笑)


吉澤さんのボーイッシュなキャラとは裏腹の「艶」のある声。その声に麻琴と紺ちゃんの甘い声が混じって化学反応を起こしてますね。無色透明なんだけど、これから何色にでも変化していく万華鏡のような女心を感じました。


特筆すべきは、高橋さんの高音。いつもパワフルで突き抜けるような歌声が強い印象でしたが、この曲の高音では裏声を使っているせいか、いい意味ですごく頼りなげで繊細な印象を持ちました。僕にとっては新たな発見。


9.パープルウインド

このグループで車で遠出したみたいな感じがいいね(笑)車で聴きたい1曲。「ビキニにヨットパーカー」という詞や曲調から、夏にも合う曲かもしれません。


歌で言及されてる登場人物は、若いOLとか学生とか、たぶん18~22くらいなんですけど、ちょうどモーニングはこの世代が中心といえば中心なわけですね。だからこの辺の同世代の層も新規のファンとして取り込んでいけたらいいなーと思いつつ、それはなかなか難しいなーと思いつつ聴いておりました。


そんな脱線した思考は置いといて。

この疾走感と弾ける声の組み合わせは本当にテンションが上がりますね。サビ前の「太陽に見つめられ躍動感」のとこなんか、一音ずつテンションが上がる感じ!それからパーンとサビに入るわけですよ。超気持ちイイ!!


あと個人的に好きなのは、フェードアウトな終わり方。

意外とハローの曲ってきっちり終わる曲が多いんですけどね。だからこそフェードアウトに「意図」を感じてしまう僕であります。


このフェードアウトには、なんかまだ仲間を乗せた車が海岸沿いの道路を走っている情景が浮かぶんです。いつでも輝く太陽、どこまでも続く空、繰り返す波、溢れて尽きない開放感、そして止まらない恋心、片想い。

そしてまだ、車は走り続けているんです。そんな感じ。



さて、「アルバム曲編」なのに今回紹介しなかったアルバム曲が3曲あります。

それは次回の「問題曲編」でレビューしたいと思います。

そんなわけで、続く!