演者の力と、甘え

さあ、『ハロ★プロパーティ~!2005~松浦亜弥キャプテン公演』DVD買って参りました。

そのことについて書く前に、今日は今一度、後浦なつみコンサート『トライアングルエナジー』について書きたいと思います。


このライブDVD、すっごい良いんですよ。まず、それだけは言いたい。何でコンサート行っておかなかったのかと悔やんでも悔やみきれません。

『トライアングルエナジー』DVDを観た基本的な感想はこちら


これから書くことは、奇しくも上で紅白での松浦さんについて書いたことと少し関連性があるんですけど、偶然です。でもすべて繋がっているかもしれません。歌手・松浦亜弥という視点からカラオケコンサートを考える上で。


まず、このコンサートのセットリストです。

名前が無いのは後浦なつみ3人で歌っています。


1.恋愛戦隊シツレンジャー

2.Do it! Now

3.<MC 1>

4.原色GAL 派手に行くべ! / 後藤真希

5.愛のバカやろう/後藤真希

6.さよなら「友達にはなりたくないの」 / 後藤真希

7.香水 / 安倍なつみ松浦亜弥

8.宇宙でLa Ta Ta / 安倍なつみ後藤真希

9.<MC 2>

10.ずっと 好きでいいですか / 松浦亜弥

11.奇跡の香りダンス。 / 松浦亜弥

12.ドッキドキ!LOVEメール / 松浦亜弥

13.モーニングコーヒー(2002version) / 安倍なつみ後藤真希

14.シャイニング 愛しき貴方 / 後藤真希松浦亜弥

15.<MC 3>

16.夢ならば / 安倍なつみ

17.だって 生きてかなくちゃ / 安倍なつみ

18.男友達 / 安倍なつみ

19.サマーナイトタウン / 後藤真希松浦亜弥

20.LOVE LIKE CRAZY

21.<MC 4>

22.手を握って歩きたい

23.Yeah!めっちゃホリディ

24.恋のテレフォンGOAL

25.<MC 5>

26.LOVEマシーン

27.<MC 6> (ENCORE)

28.でっかい宇宙に愛がある (ENCORE)


はい、「カラオケ」と言われる他人の曲を歌うシーンが何箇所かありますね。

いろいろ言及したい部分はあるんですが、ここはまっつー中心に見て行きたいと思います。


3人の中で一番他人の曲を歌っているのはまっつーです。

自身が関わっている14曲のうち直接関係ある曲は6曲。他8曲は他人の歌を歌う恰好になっています。これは改めて数として出すと驚きますね。


後浦なつみの他の2人がモーニング娘。出身なので、どうしても割は食ってしまっています。まっつーにとってはアウェー状態です。

後浦なつみ』がこの3人でやっている以上、そのうちの誰かの曲になるのは仕方ないことです。そして3人のうち2人に共通する曲がたくさんあれば、それを多く盛り込んだ構成になってしまうのも当然といえば当然です。

でも、僕個人の感情はそう簡単には行かなかった。


1曲目で後浦なつみの『恋愛戦隊シツレンジャー』歌うじゃないですか。

その後間髪入れずに2曲目『Do it! Now』が流れた時、正直気持ちが落ちましたよ。

モーニング娘。を卒業した2人、しかも当時センターでバリバリだった2人に挟まれて、松浦亜弥がなんの関係も無い歌を歌うんですよ。かわいそうというか、そんなまっつーを見るのが辛く感じた。


でもそれは一瞬の感情で、すぐ「失礼なことだ」と悟った。

そういうふうに思わせるパフォーマンスをしていました。最高なんですよ。あわよくば他の2人を食ってしまうくらいの存在感を見せてるんです。

歌手として、表現者として、そういうパフォーマンスをしてる人に対して「かわいそう」だの「見るの辛い」だの、最低で愚かな感想を持ったと思い直しました。


その後、彼女は最後まで誰の曲を歌っていても「松浦亜弥」として最高のパフォーマンスをしていました、楽しみながら、本気で(そしてそれは他の2人もそうでした)。


松浦亜弥はいつだって「松浦亜弥」としていられる。

それが僕の彼女に抱いた感想でした。『Do it! Now』のパフォーマンス見てて感動して泣いたもの。


だから紅白でだって出来る。

あの環境が最良とは思えないけれど、きっときちっと決めてくれると思う。


カラオケコンサートについても、環境的に最良だとは言えません。

でも、松浦亜弥に代表されるように、演者は常に最高のものを出そうとしている。だからこそ、企画製作演出する側はそれに甘えてはいけないと思うんですね。ここではやはり、カラオケ状態のコンサート(この言葉使うの嫌になってきた)に対しては「NO」と言いたい。


しかしもし、そういう環境になってしまった場合、僕は演者の力を信じます。しっかりと目を見開いて穴のあくほど見、耳かっぽじって聴きます。そこは信じないと。まず、僕らファンが。

このDVDでそのことをいちばん教えてくれたのは、松浦亜弥という歌手でした。


ファンだって彼女らに甘えてはいけないんです。だから程度の低い応援などカラオケ的選曲よりずっと次元の低い行為で、彼女たちに寄りかかり過ぎなんです。ファンが彼女たちを支えている部分もあるんですから、楽しむのは構わないけど大事にしましょうよ。

甘えるということと、信じるということを取り違えてはいけません。


何だかうまくまとまりませんが、こんな気持ちを経て『ハロ★プロパーティ~!2005~松浦亜弥キャプテン公演~』のDVDを観るに至りました。カラオケコンサートの最新モデルとも思えるこのコンサートです。

感想はまた明日書かせて頂きます。